近年の卓球用具の高騰は、卓球ファンの財布に未曾有の大打撃を与えている。 卓球と言えば、元来「金のかからないスポーツ」というパブリックイメージで知られてきたもの。 しかし、バタフライ社などにはじまる、怒涛の用具の値段高騰により、ラバーでは5000~9000円、ラケットでは20000~40000円レベルのものが当たり前になってしまった。 しかも、中高生ぐらいだと「高いものを使わなければ勝てない!」という強迫観念も強く、 我先にとそれらの用具を買ってしまうのだ。 あろうことか「卓球はそこそこ金がかかるスポーツ」になりつつあるのだ。 しかし、東京の会社が多い卓球メーカーの中でも、西の都・大阪に、一際光る卓球メーカーがある。その名はTSP(ヤマト卓球株式会社)。 ここの魅力は、「お金を出させるお客さんに損はさせません!」という大阪らしさ。 この価格高騰シーンにおいても、比較的値段の抑えられたラインナップなのだ。 例えば、今バタフライだと、特殊素材の入っているラケットは15000円は下らないという有様になっている。 しかし、TSPにおいてはカーボン入りのスワットカーボンが5800円(以下、本体価格)。 グラスファイバー入りのブラックバルサにおいても6500円という、涙モノの安価を実現している。 20年前は、各社カーボン入りのラケットはだいたい8000円あたりからだった気がするので、その時から、さらに値段を下げているのだ。 その他も、値段の高くなりがちな7枚合板のスワットが5200円(しかも7枚合板史上に残る名作ラケットとされている!)。エントリー用のシェークラケット、スタッシュにおいては3200円という、高弾性ラバー顔負けの値段まで下げている。 「高度成長期の玉子」よろしく、まさにTSPラケットは物価の優等生と言えるだろう。 さらに、安いだけで無く、大いに攻めの姿勢を発揮している。 バーサル、ブラックバルサ、トリニティカーボンなどは、バルサ材搭載ラケット。 これにより脅威の軽さ(前者の2つは、個体によっては50gレベルのものもある)と、 それでいて厚ラケ化を実現し、ぶっとびラケットとしての側面を持つ凄いラケットとなっている。
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